サヤカ、シュン、今日は人間関係でうまくいかないときに、こんなことをしてはいけないよということを話そうと思う。

人生における悩みのほとんどは人間関係によるものだと言われている。たとえば、教師や上司など上の立場の人に叱責されたとか、部下が指示に従わないとか、価値観や考え方が違う人との間でトラブルになったとか、約束を破られたとか、頑張ってやったことを他人が認めてくれないとか、そのようなことは多くの人が経験することだろう。

そんなときは、相手に対して怒りを感じたり、気分が落ち込んだりする。それは自然な反応だけど、気を付けないといけないことがある。それは、うまくいかないことを他人のせいにして、相手に怒りや恨みといったネガティブな感情を抱き続けることだ。

人間関係のトラブルが起こったとき、「他人が悪い」「相手はバカだ」と思うことで、自分は悪くないと思う傾向が誰にもある。これは自分を守るための思考回路で、脳が自動的に起こしているものなんだ。本能的なものだと言ってもいい。だからそういったネガティブな思考が起こること自体は自然なことなんだけど、意識していないとその自動的な思考に流されてしまうことになる。

問題に対する不適切な反応

人間関係に起因する問題が起こったとき、やりがちだけど、やってはいけないことを3つ挙げると以下のようなことがあると思う。

1.問題が起こったことを嘆く

人間関係による問題だけじゃなく、何かうまくいかなかったときによくある反応だけど、「あのときああしていればよかったとか」「あんなこと言わなければよかった」と後悔することはよくある。だけど、過去は変えられないのだから、意識を未来に向けて、状況を良くするためにこれからどうすればいいかを考える必要があるんだ。

2.他人を非難する、他人を変えようとする

相手が悪い、政治家が悪い、社会が悪いと自分以外の存在を非難し、相手の行動を変えようとする人はとても多い。父さんも気を付けていないとそんな思考に陥ってしまう。でも、他人を変えようとすることは常に間違っていると思ったほうがいい。他人を変えることはできない。ある程度の年齢になったら、もう人は変わらないと思ったほうがいい(変わる可能性もあるけど、そのためには相当の出来事などがないと無理だと思う)。だったら、そのようなことに時間やエネルギーを使うべきではない。変えられることに注力して、変えられないことはあきらめることも肝心だ。

3.怒りを爆発させる

怒りの感情に支配されているときは判断力、思考力が鈍っている。父さんも常々感じていることなんだけど、怒っているときに頭に思い浮かんだ考えは、ほとんどすべての場合、あとから「やらないでよかった」と思うことだ。もし行動に移してしまったら、「やらなければよかった」と後悔することになるだろう。どんなに相手が悪いと思えることでも、怒りは爆発させてはいけない

自分を変えるのが最善の方法

トラブルなどうまくいかないことが起こった時、一時的にネガティブな状態になってしまうのはしょうがない。でもいつまでも引きずっていては何も問題は解決しないし、先に進むこともできない。そのようなときは体を動かしたり、寝るといったことが効果的だ。特に走っているときはあまり余計なことを考えないですむから、ネガティブな状態になったときランニングするのはとてもおすすめだよ。ほかには気持ちをノートに書き出すのもいい。

でも一番いい方法は、自分の考えや行動を変えることだと父さんは思う。自分の考えや行動を変えるというのは何も全面的に相手を認めるとか服従するということではないよ。これまでのやり方や自分の態度、さらにはシステム(制度やルール)を変えてみるんだ。たとえば提案を拒否された相手に対して、別の方法で説得することを考える。その結果、相手の考えが変わることがあるかもしれない。自分の態度や行動が変われば、相手も変わってくるものなんだ。あくまでも変えようとしたのは自分自身で、結果として他人が変わることがあるということ。この順番が大切だ。最初から相手を変えてやろうと意気込んでいたら、おそらく相手が変わる可能性は低くなると思う。まず自分から変わるということを忘れないでほしい。

自分の考えや行動を変えることを、自分が負けたことのように感じるかもしれない。その気持ちはよく分かる。でも、人間関係においては勝ち・負けという考えは捨てることが重要だと思う。自分のほうから変わる決意をして、うまくいく方法を模索すれば新しい知識やスキル、経験が手に入るのだから、「試合に負けて勝負に勝つ」という言葉にあるように、表面的には自分が折れたように見えても実際には自分が得をすることになるんだ。

まとめ

世の中の動きというのは、一人の人間ではどうしようもなく大きいものだ。他人の言動というのも、その人の中から独自に出てきたものではなく、その人のそれまでの経験や、その人を取り巻く周りの環境や人間関係によって生み出されているものなんだ。だから、目の前の相手だけを責めても何も変わらないことがほとんどだ。

ダーウィンが生物進化についてこう言っている。

最も強い生物が生き残るのでも、最も賢い生物が生き残るのでもない。変化に適応できる生物が生き残ってきたのだ。(It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.)

いつまでも自分を変えようとしない態度でいると成長できなくなる。成長というのは自分が前の状態から変化することなんだから、いつまでも自分を変えないというのは成長しないということと同じなんだ。うまくいかない考えや方法に固執することは、破滅につながると言ってもいい。自分を変えていくことは成長していくことなんだという考え方ができれば、人生をもっとうまく生きていくことができるようになると思うよ。

今日の話はこれでおしまい。じゃあ、またね。