
前回、3つの幸福感について話をしたけど、今日はこちらの動画を参考にして「幸福になりにくいお金との付き合い方」について話をしようと思う。
幸福になれないお金との付き合い方5選
1.ひたすら高年収を目指す
出世や経済的成功で感じられるのはドーパミン的幸福だ。前回も言ったように、ドーパミン的な幸福には“慣れ”が生じるし、依存症に陥る危険性もある。ひたすら高年収を追い求て仕事依存症になり、家族や健康を犠牲にして結局幸せになれない人も多い。ノーベル経済学賞受賞者の心理学者ダニエル・カーネマンによると「年収と幸福度は比例するが、年収約800万円で頭打ちになる」そうだ。たとえば、年収300万円から400万円にアップしたらとてもうれしいけど、年収1000万円から1100万円になったときは同じ100万円の収入アップでも前者ほどうれしさを感じない。だから一定レベルを越えたら、それ以上年収にこだわるのはやめた方がいいだろう。「足るを知る」ということが肝心だ。

2.ひたすらに資産増加を目指す
ある一定レベルを超えると幸福度が増えなくなるのは、収入だけでなく資産も同じだ。金融資産が1億円を超えると幸福度が増えなくなるという話もある。さらに、手にした資産を減らしたくないという不安が生まれ、むしろ幸福度が下がる可能性も大いにある。守銭奴のようにお金を貯めこむことに執着してはいけなない。お金を貯めるだけでなく、お金を(賢く)使うことによる幸福を忘れてはいけない。

3.ストレス解消のために高額商品を買う
何かを買って幸福感を感じるのは、典型的なドーパミン的幸福だ。何かを手に入れるときの高揚感を求めて買い物依存症になってしまう人は多いらしい。特に日々の生活でストレスを感じている人は陥りやすいと言われている。買い物依存症の人の多くは、物を買ってもそれを使うこともなければ、パッケージから開けることすらないという。まさに買うときに感じる一時の高揚感を求めているだけで、買った商品そのものは本当に欲しいものではなかったわけだ。しかも、買ったときは幸福感を感じられても、すぐに慣れてその幸福感はなくなる。次第にもっと強い刺激でないと幸福感を感じられなくなるから、結果的にお金を失ってしまうし、幸せも感じられないという最悪の結果になる。

4.全部自分のものにする
自分の儲けばかり考えて他人には利益を渡さないような“ドケチ”とは誰も付き合いたくないだろう。一人勝ちしていると良い人間関係を維持できないのは当然だ。こういう人はオキシトシン的幸福を得られないので、結果的に幸福になれない。ビルゲイツのような超富裕層が慈善団体に寄付をするのは、それがオキシトシン的幸福につながるからだと考えられる。超富裕層はお金で何でも買えるため、これ以上ドーパミン的幸福を得ることがなかなかできない。だからオキシトシン的な幸福を求めるようになるのだろう。

5.一攫千金を狙う
人間、一度は投資やギャンブルで一発当たったらいいのにと思うことはあるだろう。ビギナーズラックという言葉があるように、たまたま運良く勝って大金が手に入ってしまう人もいる。一度大きなお金を手に入れた経験をしてしまうと、そのときの高揚感が忘れられないし、同じことがまた起こるだろうと信じて、負けるまでギャンブルを続けたり、損をするまで投機的な(つまりリスクが高い)株式投資をしてしまう。本人も周りの人も最初に儲かったときは「運が良かった」と思うだろうけど、無謀な投資やギャンブルにはまってしまうのであれば、たまたま儲かったことは交通事故に遭ってしまうのと同じように「運が悪かった」と言えるかもしれない。そして、一度大金を手に入れた人は、たとえ儲ける前と同じ水準で資産が“下げ”が止まったり、儲ける前の状態に戻ったとしても、「あのとき」の高揚感が忘れられず、それが得られない現状を不幸と感じてしまう。だから一攫千金を目指すのは不幸への第一歩なんだ。

ドーパミン的な幸福を追求することの末路
現代社会において、お金は人がもっとも欲しがるものだろう。でもお金は「ドーパミン的な幸福」と直結しているから、際限なく「もっともっと欲しい」となってしまう。そして一度、大きな刺激(お金や高級品)を得てしまうとそこで止まれないのが人間だ。薬物中毒者のようにその興奮を追い求めるようになってしまう。また、ドーパミン的な幸福は「自分のためだけ(自分が気持ち良くなりたいだけ)」の幸福であって、欲望、渇望といった自分のことばかりを考えた感情に支配されてしまう。つまりドーパミン的幸福ばかりを追い求めるのは不幸につながるということだ。
人々が社会的、経済的な成功を求めるなかで人間社会が発展してきたわけだから、ドーパミン的な幸福を求めるのが全てダメなことではない。でも、仕事での成功を追求するあまりに健康を害するとか、お金儲けに走って人間関係を壊すとか、浪費やギャンブルにはまって経済的に破綻するとか、大きな落とし穴があることには気を付けないといけない。
もっと穏やかで持続的な幸福感を得るためのヒントは、自分の周りの人を幸せにするにはどうしたらいいかという視点を持つことなんじゃないかな。幸福感を高い状態に維持するには、お金を賢く使うことが必要になる。他人に喜んでもらえるようにお金を使うことで、自分も幸福を感じられるからね。
前回の話のおさらいにもなるけど、まずは「幸せの土台」となる心身の健康(セロトニン的幸福)や、人とのつながり、コミュニティへの貢献といったオキシトシン的幸福につながることにお金を使って、どんどん土台を広げ固めていくことだ。その上で社会的な成功や経済的な成功(ドーパミン的な幸福)を追い求めれば、周りのみんなと一緒に幸せになれる。これが幸せな人生を送るために忘れてはいけないことだと思うよ。
今日の話はこれでおしまい。じゃあ、またね。


