前回は自分の能力を高めるという側面から「よりよく生きるため」に重要なことを話したけど、今日は周りの人との関係性に関わる側面で父さんが重要だと思っていることを話そうと思う。
1.考えの違う他者と関わる

ほとんどの人は“自分の世界”に住んでいる。“自分の世界”にいると、自分が世界の中心で、自分が大切なものは他人もそうだと無意識のうちに思い込むようになる。でも、他人は自分とは違う世界観を持った人間だと認識しておかないと、人間関係で衝突やトラブルが起こってしまう。「他人が自分と違うなんて当たり前だよ」と思うかもしれないけど、そんな“当たり前”のことを人はすぐに忘れてしまうんだ。だから自分と違う考えや好みを持っている人を見たら、「相手が間違っている」と決めつけてしまう。
だから相手の立場に立って考えることが必要になる。自分とは全く違う考えを持つ人(多くの場合、「ひどい人間だ」と感じるような人だ)に出会ったなら、「なぜそう考えるのか?」「もし自分が相手の立場だったらどう感じるだろうか?」と想像してみるといい。最初はとんでもないと思っていた相手の考えが、自分も相手の立場だったら同じような言動をするかもしれないと気付くことがきっとあるだろう。ここでも、前回話した想像力(=考える力)が重要なになってくる。
他人というのは自分の立ち位置からは見ることができない世界を教えてくれる存在なんだ。新しい視点や洞察を与えてくれるのは、自分と考え方が大きく違う他人だと気付けば、異質な他者を排除するのではなく、協力して新しいものを生み出すパートナーとして関われるようになるだろう。それはどちらにとっても有益なことだと思うよ。
2.付き合うべき人を見分ける

1でいろんな人と関わることを勧めたけど、世の中には関わるうべきでない人もいる。自分の利益しか考えない人や、他人の悪口を言ったりネガティブなことばかり言う人、うまくいかなかったことを他人のせいにしてばかりの人なんかとは付き合わないほうがいい。「みんな仲良くしよう」という標語は小学1年生には通じるけど、残念ながら大人の社会では通用しないんだ。このあたりのことは以前にも話をしたからまた見ておいてほしい。
注意すべきは苦言を言ったり叱ってくる人の中には、こちらのことを考えてあえて言ってくる人がいることだ。誰もが叱られるのは嫌だから、そういった人からは距離を置きたくなるけど、そういった人の言うことには聞く耳を持ったほうがいい場合もある。距離を置くべき人かどうかを見分ける方法は、相手の言動で誰が得をしているのかを考えてみることだ。怒鳴り散らして自分の怒りを発散するような人なら関わらなくていいけど、向こうにはメリットはないのに苦言を言ってくるのなら、こちらのことを真剣に思ってくれているのだから、意見を聞く価値はあると思うよ。
3.正しいコミュニケーションをする

ここで「正しいコミュニケーション」と言っているのは、(1)自分の言いたいことは相手に伝える、(2)でも相手のことも考える、(3)さらに伝え方や言葉遣いに気をつける、という3つの要素が備わったコミュニケーションだ。人間関係でコミュニケーションが重要であることは言うまでもないことだろう。でも、多くの人は人間関係とくにあまり親しくない人とのコミュニケーションを苦手にしている。コミュニケーションにおいては自分が言いたいことを一方的に言うのも、自分の希望を何も言わず他人の言いなりになるのも間違っている。相手の立場も考えて、自分の意見を言うこと。さらにそれをどうやって表現するかが重要だ。
世の中にはしゃべるのが苦手な人は多いだろう。父さんも口下手で、とっさに自分の言葉で思いを伝えることは苦手なんだ(だからこのブログでサヤカとシュンへの思いを書いているんだよ)。そういった人は、自分が言いたいことを文章に書いてまとめるのがいいと思う。話す場合と比べて、書くときは考える時間がたっぷりある。自分の考えを整理しまとめ、文章にしておけば、自分の考えを相手に分かりやすい形で伝えることができるようになるだろう。
4.自信をもつ

自分に自信を持つことは、人生を有意義に生きる重要なカギだ。何事もやってみなければ成功はないわけだけど、自信がなければ「自分じゃ無理だ」と失敗を恐れて挑戦しないから成功も成長も見込めない。そんな人生がつまらなくなるのは当然だろう。また、健全な自尊心を持っている人は魅力的に見える。そういった人の周りには人が集まってきて、協力してくれたり助けてくれたりする。だからさらに人生がうまくいく好循環が生まれる。
自信とは他人から与えられるものではなくて、最終的には自分で掴み取らないといけないものだよ。「私には意見を言う権利がある」「私はそれをすることができる」「私は新しいことを学ぶことができる」「私は自分の人生を自分で切り開いていける」。こういった言葉を自分で信じられるかどうかだ。その選択は自分自身にかかっている。誰がなんと言おうと、自分自身のことを信じること。自然にそのように感じるようになるまで繰り返し、「自分は賢い」「自分は強い」「自分はよい」「私は○○だ(自分がなりたいと思っているもの)」と自分自身に繰り返し語りかけよう。そういった自己暗示が自信につながるんだ。騙されたと思ってやってごらん。「そんなこと言っても自分にはそんな能力ないし」と思うかもしれないけど、自信を持つのに根拠なんてなくていい。自信とは”思いこみ”なんだ。実績がなくったって自信は持てるものなんだよ。
5.意味のある人生を生きる

意味のある人生とは、何か目標に向かって努力することであったり、好きなことに没頭することであったり、世界の中で自分の立ち位置(地位)を確立することであったり、何かを創造することであったりと、人によって様々だろう。進化の歴史を見ると人間はサルと同じ社会的な動物であって、他の個体から離れて一人で生きることはできない。現代社会では一人孤独に生きることができるかもしれないけど、孤独だと不安になったり他者と関わりたくなる欲求が遺伝子の記憶に刻まれているはずなんだ。だから他者から認められることを求める承認欲求は、人間の原始的な欲求なんだ。
この承認欲求が何らかの形で満たされるとき、人は自分の人生に意味を感じるんじゃないかと思う。別の言葉で表現すると「世の中で自分の居場所がある」ということだ。「居場所がある」とは誰かから必要とされているということで、意味のある人生とは何かしらのかたちで他人から必要とされる人間になることだと父さんは思っている。他人に貢献して、他人から必要とされ、他人から感謝されることは根源的な喜びを生むんだ。そして、そういった人間になるために、前回話したように自分の得意な分野で自分の能力を磨いていく必要がある。
人間は最初、誰しも自己中心的なものだ。1で言った「自分の世界に住んでいる」という状態にある。それは悪いことではなく自然なことだ。だからまずは自分の理想や希望を追い求めればいい。その過程で、いつしか自分の存在を超える意識が芽生えるかもしれない。ほんの一握りの人かもしれないけど、一定数の人は自己中心性を離れて、他人や世の中に貢献する生き方をするようになる。このような意識の変化が起きた人は「一段上の人生」を歩めると父さんは思っている。自分の存在を超えて、人類への貢献や将来の世界につながる活動をするようになる。そういった人はもう自分の死を恐れることはなくなるし、死ぬまで幸福な人生を歩むことができるだろうと思う。
さいごに
前回の話と合わせて10のアドバイスをしてきてけど、父さん自身も、よりよく生きるためにこれらのアドバイスを実践している途中なんだ。時には忘れてしまうこともあって反省することもある。だから今回のまとめは父さん自身のためでもあるんだ。
今回の話はこれでおしまい。じゃあ、またね。


