今日はこれから初めて投資をする人向けて、どういった商品を買えばいいかについてお話します。
まずは初めての投資をするにあたって、いくつか前提を考えてみましょう。
円建てで買う
株を買うときの通貨についてですが、初めての人は日常使っている日本円で株を買うのがいいと思います。日本円で株を買うことを円建てといいます。日本円のほかには米ドルやユーロや香港ドルなどでも買うことができますが、その場合はいったん日本円から他の国の通貨に替えなくてはいけません。その際、為替レートなども考えないといけないので、初心者には少しハードルが高いと思います。ですので、まずは円建てで株を買うことを考えましょう。
投資信託を買う
初めて投資をする人には投資信託から始めることをお勧めします。投資信託というのは、プロの投資家や投資会社が多くの人から資金を集めて、いろいろな株式や債券に投資する”パック商品“のようなもので、その運用で出た利益を投資した人に分配するしくみです。
世界には数えきれないほどの会社があって、その中からどの会社の株を買うか決めるのはとても難しいことです。しかもその会社が倒産したら株が紙切れになってしまうリスクもあります。投資信託では数十から数百の会社に分散して投資したものを一括で買うことができるので、個別にどの会社の株を買うかを考える必要がありませんし、投資信託に含まれている会社の全てが倒産するリスクは非常に低いので安心です。ですので、初めての人は投資信託から始めることをお勧めします。
アメリカ経済に投資する
経済においてはアメリカが最強というのが現状です。以下のチャート(グラフ)は戦後からの日経平均の推移です。日経平均とは日本経済新聞社が東証1部に上場している企業(つまり東京証券取引所に上場している大企業)の中から225社を選んで算出された平均株価で、日本経済の状態を表す指標としてよく使われます。日本経済は1989年の12月29日に史上最高値をつけた後、バブルが崩壊して20年以上低迷が続きました。最近は3万円台を回復する場面もありましたが、日本は少子高齢化が今後も進むことが予想されており、人口減少は避けられません。人口が減ったら経済活動も縮小していきますので、残念ながら日本経済の今後にはあまり期待できないと考えられています。

一方、以下のチャートは20世紀の終わりからアメリカ経済の推移を示したものですが、2000年台前半のITバブル崩壊や2009年のリーマンショック、2020年のコロナショックなどいくつかの暴落がありましたが、そのすべてを乗り越えて現在最高値を更新し続けています。アメリカは今後も人口の増加が見込まれていますし、GoogleやAmazon、Appleなど様々なイノベーションを起こしてきた企業が多く存在します。アメリカの経済は長期に渡って右肩上がりであって、現状で一番信頼できる市場というわけです。

それでは円建てでアメリカ経済に投資するとして、実際にどんな投資商品を買えばいいのでしょうか?
S&P500連動型インデックスファンドを買う
アメリカの企業の中でも上位500社の大企業に投資できる、S&P500連動型のインデックスファンド(投資信託)というものがあります。S&P500とは、ニューヨーク証券取引所やNASDAQといったアメリカの株式市場に上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価をもとに計算される指数(インデックス)です。指数とは何かの代表値のことで、S&P500は500社全体の業績を1つの数値にして表したものだと思ってください。このS&P500種指数は、時価総額加重平均型株価指数で、そのときの時価総額が大きい企業ほど多くの割合が含まれるように計算されます。
ちなみにS&P500のS&PとはStandard & Poor’s の略です。私は最初、「Poor=貧乏」だからダメな企業も入っているの?と勘違いしていましたが、そうではなく、Poorというのは人の名前だそうです。Henry Poor(ヘンリー・プア―)さんが設立したPoor’s Publishingという会社と、Standard Statistics Companyという会社が合併してできたStandard & Poor’sという投資格付け会社が出している経済指数の1つがS&P500というわけです。
またS&P500というのは商品ではなく、あくまでも経済指数なので、「S&P500を買う」という表現は正しくありません。正確にはS&P500に連動するインデックスファンドを買うというのが正しいのですが、面倒なので「S&P500を買う」と表現されることが多いです。「S&P500に連動するファンド」とは、S&P500種指数の変化に応じて投資先の割合を修正してくれる投資信託のことで、そのような商品がいろいろな証券会社から出ています。有名なところとしては三菱UFJ国際投信のeMaxis Slim米国株式(S&P500)や、SBI証券のSBI・バンガード・S&P500があります。
楽天証券かSBI証券に口座を開いて、これらの投資信託を毎月買っていくというのがおすすめです。ちなみにeMaxis Slim米国株式(S&P500)は楽天証券、SBI証券どちらでも購入できますが、SBI・バンガード・S&P500はSBI証券でしか買えないのでご注意ください。ただどちらも同じ指数に連動しているのでほとんど差はありません。私は楽天証券に口座を開設して、eMaxis Slim米国株式(S&P500)を購入しています。
さいごに
S&P500連動型インデックスファンドだけで万事大丈夫かといったらそうではないと私は思っているのですが、初めの一歩としてはこのS&P500に投資するのがいいのではないかということで紹介させてもらいました。
これから投資を始めようという人のお役に立てれば幸いです。
注意点
株式投資では元本割れといって投資したお金が減ってしまうこと、つまり損をする可能性があります。「投資は自己責任」とよく言われますが、自分で考えて、最終的に何に投資するかを判断してください。「絶対に損をしたくない」という人や「言われた通りやったのに損をした」と他人を責めてしまう人は株式投資には手を出さないほうがいいと思います。まずは「自分の人生は自分で決めて、たとえ悪い結果になったとしても誰のせいにもしない」といった“人生を主体的に生きるマインド”への切り替えが大切だと思います。





