投資でお金が儲かるしくみ

銀行にお金を預けることでお金は増える。それは間接的に会社などお金を必要としている人たちにお金を貸しているからということは分かってもらえたと思う。でも銀行に貯金するとき「自分は投資をしてる」なんて思ったことはないでしょ?銀行への預金も広い意味では投資なんだけど、投資と言うと一般にはもっと直接、会社にお金を貸すことを指すんだ。つぎに銀行預金ではない一般的な投資について話をするね。

さっきも言ったように会社はものを作るにもサービスを提供するにも、まずはお金がかかる。だから最初にお金を集める必要がある。多くの会社は株式会社と呼ばれて、株というチケットのようなものを発行している。会社は発行した株をいろんな人に買ってもらって、お金を集める。そのお金で会社の経営をして儲けを出そうとするわけ。会社は頑張ってものを作ったりサービスを提供して、集めたお金以上の価値を生み出す。そうして儲けた分から株を買ってくれた人にお金を配るんだ。そのお金を配当というけど、銀行預金の利子みたいなものだと思えばいい。このように会社の株を買うことで、お金が入ってくるんだ。

株価が上がるしくみ

さらに配当だけじゃなくて株を買うことでお金が儲かるしくみがある。

儲かっている会社というのは借りたお金以上の価値を生み出しているわけだけど、そんな会社の株はより多くの人が欲しがるようになる。そして、みんなが欲しがると株の値段は上がる。たとえば1000円で買った株が1100円、1200円、さらにもっと上がることになる。1000円で買った株が1200円になったときに売ったら、200円儲かることになるよね。これが株を買うと儲かる仕組みだ。こうやって株の値段が上がったときにその株を売ることで得た利益のことをキャピタルゲインといったりする。キャピタルは資本、つまりお金のことで、ゲインは増えることを意味する英語だ。

このように儲かっている会社の株の値段(株価)は上っていくんだけど、なぜだと思う?

たとえば地震など緊急事態が起こって、お店に食料が届かなくなったという場面を想像してごらん。コンビニやスーパーに行っても食べ物がほとんどない。この先、しばらく食べ物が手に入らないかもしれない。そんな危機的な状況で、あるお店で奇跡的にパンが1つ残っていたとする。いつもなら100円で買えるパンだけど、そこに居合わせた人がみんなそれを欲しいと思う。早い者勝ちで我先にとケンカになるかもしれないけど、お店の人が「一番高い値段で買う人に売ります」と言ったとしたら、二人はどうするだろうか?(本当はお店の人がそんなことをしちゃいけないし、することはないだろうけどね)

お腹がすいているから倍の値段の200円払ってもいいと思うかもしれないよね。でも中には1000円払ってもいいと言う人がいるかもしれない。このように、みんなが欲しいと思っている物の数が限られているとき、その値段はどんどん高くなるんだ。これが「需要と供給の関係」と呼ばれるもので、物の値段はその物の数とそれを欲しいと思っている人のバランスで決まるっていうことだ。

株も同じで、株価が上がるのは、ある会社が発行している株の数は限りがあるからなんだ。業績がいい、つまり儲かっている会社はこの先も配当金を出し続けてくれると予想できるから、みんなその会社の株を欲しがって、その会社の株価はどんどん上がることになる。人によっては株価が上がることを予測して株を買っておき、株価が上がったタイミングで株を売ることでキャピタルゲインを得ようと考える人もいる。だから業績がいい会社の株はみんなが欲しがるし、その結果、株価も上がっていくんだ。

投資とは会社を応援すること

お金は何かと交換できて初めて価値があるわけだよね。レストランでおいしい食べ物を食べたり、ゲームを買って楽しんだり。そういったお金と交換できるものがなければ、そもそもお金に価値はない。おいしい料理を作ってくれる人がいたり、楽しいゲームを作ってくれる会社があるから、お金には価値があるんだ。

みんながある会社に投資をすると、その会社はいろいろなものを作ったりサービスを提供してくれて、自分を含めて世の中の人がうれしい。会社も儲かるし、会社で働く人も給料がもらえてうれしい。このように相手も自分も得をする関係のことを「Win-Winの関係」っていうけど、投資は本来、お金を出す人(出資者)とお金を借りる側(会社など)がこのような関係になることを目指しているものなんだ。別の言い方をしたら、投資とはある会社を応援して、自分も相手もハッピーになろうとする行為のことなんだ。

もちろん株を買った会社の業績がうまくいかなくて損をすることもある。また、会社を応援する気持ちは全くなくて、自分が儲かればいいと考えている人もいる。お金儲けに対する悪いイメージはそういった人たちからくるんだろうね。

でも、今日サヤカとシュンに伝えたかったことは、投資とは世の中を良くしようとする行動であって、お金儲けにつきまとう悪いイメージとは違う見方をしてほしいっていうことだ。

投資についてはもっとたくさん大切なことがあるけど、今日の話はここでおしまい。じゃあ、またね。