
サヤカ、シュン、生きていくうえで大切なものに何があるか考えてごらん。
夢や目標をもって、いろんなことに挑戦することは充実した人生を生きる上で大切だろうし、その目標を達成するために努力も必要だろう。ときには運も必要になる。もちろん家族や友人も大切だ。でも忘れてはいけないものが1つある。それはお金だ。どんな生き方をするにしても、お金はなくてはならないものだ。
父さんは「お金があれば何でもできる」とか「お金さえあれば幸せになれる」と言ってるわけじゃないけど、この世の中、何をするにもお金が必要になってくる。そして、世の中には、お金についての知識を持っていないために、知らず知らずのうちに損をしたり苦しい生活をしている人がたくさんいる。お金に関する知識のことをマネーリテラシーっていうんだけど、特に日本人の多くはこのマネーリテラシーを持っていない、お金に関してあまり知らないと言われているんだ。だから幸せになるためには、どうしてもお金の知識が必要になってくる。
「お金は毎日のように使っているから使い方は知ってるよ」と思うかもしれないけど、父さんが言いたいのはそういうことじゃない。マネーリテラシーがなかったらお金が貯まらないどころか、悪い人たちに知らないうちにお金を持っていかれてしまうんだ。泥棒に入られてお金を取られるとかそんな分かりやすいことではなく、搾取(さくしゅ)といって知らず知らずのうちに損をさせられることになる。だからお金について学んで、気を付けていないと一生損し続けることになる。二人にはそんなふうにはなってほしくないから、お金についてはしっかり勉強してほしい。
とは言っても、お金について知らないといけないことはたくさんあって、一気には伝えることができないから、少しずつ話していこうと思う。今日はまずお金に対する考え方について話をするね。
お金は道具

二人はお金に対してどんなイメージをもっているかな?お年玉とかお小遣いをもらったらうれしいよね。だからお金に対して悪いイメージは持っていないかもしれない。でも、世の中にはお金に対して“汚い”イメージを持っている人も結構いるんだ。理由はいろいろだろうけど、人をだましてまでお金を手にしようとする人や、お金を払えば何をやってもいいと思っている傲慢な人がいるからかもしれない。
でもお金に対して悪いイメージを持ってしまうと、お金について勉強しようとしなくなるからお金に関する大切な知識も身につかないんだ。
たとえば包丁はおいしい料理を作るために使えるけど、人を殺すこともできるよね。包丁は単なる道具だから良いも悪いもない。それをどう使うか、それを使う人の問題だよね。
お金も同じ。他の人の気持ちを考えず自分が好き勝手に振る舞うために使うこともできるし、他の人を助けたり自分の夢を叶えるために使うこともできる。要は使い方次第で良いものにも悪いものにもなる。だからこそ、お金について勉強して、良い使い方をしないといけないんだ。
まず今日知ってほしいのは、お金は単なる道具で良いも悪いもない。そして“正しい”お金の使い方をするためにマネーリテラシーが必要だってことだ。
お金の教育

じゃあ、なぜ日本人はお金についての知識がないのかってことだけど、その大きな理由は学校で教えていないからだと思う。日本の学校教育は世界的に見てそれほど悪いわけじゃないと思うけど、なぜかお金については学校でほとんど教えていないんだ。それは江戸時代の名残りだという説がある。
江戸時代には士農工商という身分制度があって、商人は一番下の身分だったというのは学校の授業で習ったよね。なぜ商人が一番下の身分なんだろうって思わなかった?そのような身分制度は国(江戸幕府)が決めたことだけど、お金を扱う商人を一番下にした理由は、お金に関する知識を多くの人が持つと国(幕府)が困るからだと言われている。
たとえば、国(幕府)に不満を持つ人が増えて、団結して反乱とか一揆を起こされたら国としては困るよね。団結して反乱を起こすには武器を買ったり、戦いに行くときの食料を調達したりしないといけないから、お金がかかる。そういったことを未然に防ぐために、国民全員をうっすらと貧乏にして、力を奪っておけば、国としては安心なわけだ。
何をするにもお金は必要だから、一般市民が力(お金)を持ちすぎると、政府(幕府)は大衆をコントロールできなくなる。だからお金についてはなるべく国民には知られたくないと考えていた。その結果、日本では公にお金について教えるという文化が育たなかったらしい。まあ、それが本当かどうか父さんには分からないけど、筋の通った説明ではあると思う。
この話が真実かどうかはさておき、お金についての知識をもっていないと悪い人だけじゃなく、国にも都合よくコントロールされてしまうというのは当たっていると思う。「国が国民をだますようなことしないんじゃないの?」と思うかもしれないけど、国は国民に税金を払ってもらわないと困ることになる。国も会社と同じで、日本という国を経営していると考えることができる。道路を作ったり、困っている人やお年寄りにお金を支払ったり、その他にもいろいろなことをしないといけない。そのためのお金がたくさん必要なんだ。そのお金をどこから用意するかといったら、それは税金からだ。だから、できるだけ税金を集めようとする。お金があればいろんなことができるからね。そのため税金については、とても複雑な仕組みを作っている。そういった複雑な仕組みがあるから、お金(税金)についての知識を持たない人の中には、払わなくてもいい税金を払わされていたりする。
もちろん納税は国民の義務だから、払わないといけない税金はちゃんと払わないといけない。でも、自分たちにも生活があるから、必要以上に税金を払っていたら、生活がラクにはならないよね。だから、お金に関しての知識を身につけて、必要以上にお金を持っていかれないように防衛しないといけないんだ。
具体的にどうしたらいいかについてはまた別の機会にして、今日の話はこのくらいにしよう。それじゃあ、またね。
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